さば杢（さばもく）

トチ・ケヤキ・クス・ブラックウォルナットに良く見られる扇型に広がるキラキラした杢目です。木の幹が成長の過程で枝分かれしてしまった際の付け根部分に出るサバ杢。 幹が二股に分かれてそのまま成長することによって、付け根部分には非常に強い負荷がかかることもあり独特な杢が出ます。名前の由来は、お魚の「サバ」ではありませんよ！良くお客様に聞かれるのですが、「捌く(さばく)」の「サバ」から付けられた杢の名前です。2つに「捌く」ところから来ているようです。これぞ人の手では生み出すことのできない、自然が作り出す芸術です。とにかく個性的な杢目でなんとも言い表しがたい、綺麗な見栄えです。サバ杢周辺はどうしても強い負荷がかかる箇所ですので割れが発生している部分もあります。それも生きていたことを感じさせる一枚板ならです。

ちぢみ杢（ちぢみもく）

トチ、クス、ブラックウォルナット、タモなどによく見られる杢です。繊維方向に直交して現れるのが特徴です。トラ杢同様、光の加減によりキラキラ見える事が人気です。トラの模様に似ているものを「トラ杢」と呼び、細かく波打っているものを「カーリー」と呼びます。縮み杢といえば、トチ、カエデが非常に似ておりますが良く見るとそれぞれの木材の特徴の違いから、同じ縮み杢でも大きな差があります。人で例えると「シワ」のようなもので樹齢を重ねた大径木に出やすい杢で、ケヤキなどの大きな木でも見られることあります。縮み杢に似ておりますが、別の呼び方で「リップルマーク」と呼ばれる杢もあります。こちらは「さざ波模様」とも呼ばれ、トチに多く見られる杢で見る角度によって表情の変化があるキラキラした杢目は自然が作り出した造形ですね。